来週は、政策会合と大きな経済指標がぎゅっと集まる一週間です。ひとつの発表を読んでいる間に、次の材料が届く場面もありそうですね。値動きの方向を先に決めるより、「どの判断のあとに、何の数字が出るのか」を並べておくと、少し落ち着いて見られるかもしれません。
対象は2026年10月26日(月)〜11月1日(日)。以下の日時はすべて日本時間です。10月25日に確認した公式予定をもとに、日米欧の政策判断、米国の成長・物価・雇用コストを中心に整理します。予定は変更されることがあります。
まずは発表の順番をカレンダーに
28日夜から30日に、注目する材料が集中
| 日本時間 | 主な予定 | 分けて読みたいこと |
|---|---|---|
| 10月28日(水)22:45 | カナダ銀行・政策金利発表と金融政策報告 | 金利の決定と景気・物価見通し |
| 10月29日(木)03:00 | FOMC政策発表(米国の会合は27・28日) | 今回の決定と、その理由 |
| 10月29日(木)03:30 | FRB議長記者会見 | 声明を補う説明と今後の条件 |
| 10月29日(木)21:30 | 米7〜9月期GDP速報、9月個人所得・支出 | 四半期の成長と月次の消費・PCE物価 |
| 10月29日(木)22:15 | ECB金融政策決定 | 政策金利と今後の判断姿勢 |
| 10月29日(木)22:45 | ECB記者会見 | 成長と物価リスクへの説明 |
| 10月29日(木)・30日(金) | 日銀金融政策決定会合 | 結果・展望レポートの基本的見解は30日、会合終了後。時刻未定 |
| 10月30日(金)15:30 | 日銀総裁記者会見 | 政策判断と見通しをつなぐ説明 |
| 10月30日(金)21:30 | 米7〜9月期雇用コスト指数(ECI) | 賃金・福利厚生を含む雇用コスト |
日程の出典:カナダ銀行、FRBの10月予定、BEA公表予定、ECB会合日程・決定公表時刻・会見時刻、日銀公表予定・会合・資料日程、BLSの10月予定。主要予定の抜粋で、全指標の一覧ではありません。
米国と欧州で、時差の切り替わりが違う週
29・30日の米国東部は夏時間で、日本との時差は13時間です。一方、欧州は10月25日に夏時間が終了し、29日のフランクフルトと日本の時差は8時間になります。ECBの現地14:15は、日本では22:15。前回会合の時刻をそのまま写すと、1時間ずれてしまうところです。
日銀の結果発表に、あらかじめ「正午」などの時刻は置きません。また、30日に公表される展望レポートの基本的見解と、翌営業日11月2日14:00に予定される全文は別です。全文は今回の対象週の外になります。

ドル円は、FOMCの判断とその後の数字を分けて
政策発表が先、GDPとPCE物価があと
今回、順番で押さえておきたいのは、FOMCの政策発表が29日未明、米GDPと個人所得・支出が同日夜という点です。夜に公表される統計を、未明の決定の説明として後付けしないようにしたいですね。
直前の9月16日のFOMC声明では、政策金利の目標レンジを0.25ポイント引き上げ、3.75〜4.00%としました。物価の高止まりにも言及しています。これは前回の決定であり、10月の結論が決まっているという意味ではありません。来週は、物価と雇用の評価が前回からどう変わったかが比較の出発点になりそうです。
成長・物価・雇用コストがそろうか、食い違うか
GDP速報は7〜9月期、個人所得・支出は9月分です。対象期間が違うので、見出しの強弱を一対一で比べるより、消費の中身やPCE物価の動きへ目を向けると整理しやすくなります。翌30日のECIは、雇用コストをもう一つの角度から確かめる材料です。
たとえば物価圧力が残る一方で成長が弱まれば、政策の読み方は単純ではなくなります。反対に、成長が底堅く物価が落ち着く組み合わせでも、為替がどちらへ動くかは市場の事前の織り込み次第です。発表内容と、金利・為替の反応を別々に見ておきたいところです。
円・ユーロ・カナダドルは、それぞれの説明まで
日銀は金利だけでなく、見通しの理由へ
日銀は29・30日の会合で、政策判断と展望レポートの基本的見解が注目されます。同じ金利の決定でも、賃金・物価の持続性をどう評価するかで、その先の受け止め方は変わり得ます。30日15:30の会見では、決定と見通しのつながりを確認したいですね。
ドル円では、米国側の材料が出たあとに日銀の判断が届きます。円の動きを見ても、日銀だけが理由なのか、米金利の変化も重なっているのかを分けて考える余地があります。
ECBは米指標の45分後、カナダは一足先
ECBの決定は29日22:15で、米GDP・個人所得支出の45分後です。ユーロドルが動いたときには、米国の数字への反応とECBへの反応が続いている可能性があります。22:45からの会見で、物価と成長のどちらに説明の重心が置かれるかも確かめたいところです。
カナダ銀行は28日22:45に政策金利と金融政策報告を公表する予定です。カナダドルを見る場合も、今回の決定と見通しの修正を分けると、ほかの中央銀行との違いを追いやすくなりそうです。

ゴールドは、金利・ドル・資金の動きを並べる
物価の強さだけで金の方向を決めない
物価圧力が強いと、金への需要が意識される一方、金利見通しやドルも変わり得ます。金利を生まない金にとっての保有機会費用と、ドル建て価格の受け止め方が重なるため、「物価が強いから金も上がる」と一本道にはしにくいところです。
WGCの10月7日公表の9月回顧は、金ETFへの資金流入が続く一方で、米国債利回りとドルの上昇、先物ポジションの縮小が金価格の下押しに関わったと分析しています。これは9月の振り返りで、10月最終週の資金フローや値動きを示すものではありません。材料が一方向にそろうとは限らない、という参考として読んでおきたいですね。
一週間の終わりに、どの説明が変わったか
来週のゴールドでは、FOMCの説明、その後の米物価・成長指標、米金利とドルの反応を、発表順に見直すと整理しやすそうです。円建ての金を見る場合には、ドル建て金価格にドル円の動きも重なる点が加わります。
週末には、政策金利がどう決まったかに加えて、景気と物価への説明がどう変わったかを振り返ってみる。忙しい週ほど、ひとつの見出しで結論を急がず、次の資料まで少し余白を残しておきたいですね。


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