ローソク足ではまだ届いていないように見える価格が、取引画面には表示されている。MT5を使い始めたころ、そんな違和感を覚えるかもしれません。
まず確かめたいのは、ローソク足を作る価格とその場で表示される買い・売りの価格が同じかどうかです。今回はMT5の公式ヘルプを手がかりに、Bid・Ask・Lastを整理します。
ローソク足は、どの価格で作られる?
MT5では通常、Bidが基準
MT5の価格データに関する公式ヘルプは、店頭市場のチャートをBid価格で作ると説明しています。Bidは、利用者が売るときの価格です。店頭のFXチャートでは、足の始値・高値・安値・終値をこの基準で読んでいることになります。
銘柄によってはLastが基準になる
ただし、すべての銘柄の足がBidで作られるわけではありません。同じヘルプは、取引所で取引される銘柄のチャートを、最後に成立した取引の価格であるLastを基準に作ると説明しています。為替の足で覚えた見方を、別の銘柄へそのまま当てはめないほうがよさそうです。

Askラインは、足とは別に表示できる
画面上の2本の線が示すもの
MT5のチャート設定の説明には、直近のBidを示すラインと、直近のAskを示すラインを表示する項目があります。Askは、利用者が買うときの価格です。Askラインを表示すると、足とは別に、いまのAskがどこにあるかを画面で確かめられます。
いまの線から、過去のAsk高値は分からない
ここは少し大切です。Askラインは直近の価格を示す線で、過去のAskの動きを描いたローソク足ではありません。現在のBidとAskの差を、過去の足の高値に足して「そのときのAsk高値」を作ることもできません。価格差は時点によって変わり得るためです。
チャートの高値と、取引画面の価格を比べる前に
まず「いつの、どちら側の価格か」
例えば、ある足の高値と、いま表示されているAskを並べて「ずれている」と感じたら、比べている時刻と価格の種類を見直してみましょう。足の高値はその足の期間中に付いた基準価格の最高値。Askラインは現在のAskです。時刻も価格の側も違えば、数字が一致しないのは自然です。
売買の向きでも、使われる側が違う
MetaQuotesの価格とスプレッドの説明では、買いの新規と売りポジションの決済はAsk、売りの新規と買いポジションの決済はBidを基準にすると整理しています。チャートの線だけを見て「取引画面も必ずこの値になる」と考えると、表示の違いを読み違えやすくなります。

迷ったときの見直し方
足の基準、現在値、取引履歴を分ける
ひとつ目は、その銘柄の足がBidとLastのどちらを基準にしているか。ふたつ目は、いま見ている水平線がBidかAskか。三つ目は、後から振り返る価格なら、現在の線ではなくその時点の記録かどうか。これを分けると、画面の数字が何を表しているのか追いやすくなります。
Askラインは便利。でも、履歴の代わりではない
Askラインを表示しておくと、現在の2つの価格の距離を見やすくなります。ただ、それだけで過去のAskや過去の価格差まで分かるわけではありません。ローソク足の高値と取引画面の数字が違うときは、まず価格の種類と時刻をそろえて読む。小さな確認ですが、チャートを落ち着いて見る助けになります。


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