9月の終わりから10月の初めへ。来週は、米国の物価と雇用、日本企業の景況感、オーストラリアの金融政策を順番に確認する1週間になりそうです。
今回の対象は2026年9月28日(月)〜10月4日(日)。9月27日時点の公式日程をもとに、FXとゴールドを眺めるための注目点を整理してみましょう。以下の時刻はすべて日本時間です。予定は変更される場合があります。
来週のカレンダーを、日本時間で確認しよう
前半は日銀の資料とRBA、後半は米国の物価・雇用
まずは、確認できた主な予定を並べます。会合そのものと、過去の会合についての資料公表は分けて読んでくださいね。
| 日本時間 | 予定 | 確認したい内容 |
|---|---|---|
| 9月28日(月)8:50 | 日銀・金融政策決定会合の議事要旨(7月30・31日開催分) | 過去の議論。新しい政策決定ではありません |
| 9月29日(火)13:30 | RBA・金融政策決定声明 | 9月28・29日の会合を受けた政策判断 |
| 9月29日(火)14:30 | RBA・記者会見 | 声明の背景と見通し |
| 9月29日(火)23:00 | 米JOLTS(8月分) | 求人、採用、離職などの動き |
| 9月30日(水)21:30 | 米GDP(4〜6月期・第3次推計) | 改定後の成長率と内訳 |
| 9月30日(水)21:30 | 米個人所得・個人消費支出(8月分) | PCE物価と実質消費、過去分の改定 |
| 10月1日(木)8:50 | 日銀短観(9月調査・概要/要旨) | 企業の景況感、先行き、設備投資計画 |
| 10月1日(木)8:50 | 日銀・金融政策決定会合の「主な意見」(9月17・18日開催分) | 直近会合の議論。新たな会合ではありません |
| 10月1日(木)10:30 | RBA・金融安定報告 | 金融システムのリスク。政策金利の発表とは別資料です |
| 10月2日(金)21:30 | 米雇用統計(9月分) | 雇用者数、失業率、賃金、過去分の改定 |
日程の出典は日本銀行の公表予定、RBAのカレンダー、BLSの2026年日程、BEAの公表予定です。米国分は夏時間の東部時間に13時間を足し、RBA分はAESTから1時間を引いて日本時間に換算しています。
月末のGDPとPCEは、年次改定にも目を向けたい
BEAは9月30日から国民経済計算などの年次更新を始めると案内しています。8月のPCEだけでなく、これまでの所得・消費やGDPの見え方も変わる可能性があります。「今回の数字」と「過去の数字の書き換え」を一緒に確認すると、変化を落ち着いて読みやすくなりそうです。
GDPは4〜6月期の第3次推計で、7〜9月期の速報ではありません。対象期間が違うので、8月の消費や9月の雇用と横並びにして同じ時点の景気だと考えないようにしたいですね。

FXは、物価と雇用が同じ方向を向くかに注目
米国の物価が粘るのか、消費も続いているのか
FRBの9月16日の声明では、政策金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、3.75〜4.00%としました。インフレがなお高いという判断の後だけに、来週の物価と雇用は、その後の見方を考える材料になります。
直近の7月PCE物価は前年比3.7%、食品・エネルギーを除く指数は3.3%でした。前月比はどちらも0.2%です。これらは既に公表された7月の値で、来週発表される8月の予想ではありません。
8月も物価の上昇圧力が残り、実質消費も底堅ければ、高めの金利が続くという見方を支える材料になり得ます。一方、物価が落ち着いても消費が弱まっていれば、安心感と景気への心配が同時に出るかもしれません。総合とコア、前月比と前年比を分けてみましょう。
JOLTSから雇用統計へ、数字を一つにまとめない
8月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が16.2万人増え、失業率は4.1%でした。来週はまず8月のJOLTSで求人や離職の状況を見て、その後に9月の雇用統計を読む流れです。
求人が減っても雇用が増えることはありますし、雇用者数と失業率は別々の調査から作られます。雇用者数だけで景気全体を決めず、賃金、労働参加率、過去2か月の改定も確認したいところです。
物価が粘る一方で雇用が弱まるようなら、政策判断の難しさが意識される可能性があります。結果がそろって強い場合と、食い違う場合では、金利やドルへの受け止めも変わり得ます。ドル円の方向を、指標一つから決めるのは少し急ぎすぎかもしれません。
円と豪ドルは、国内の材料も重ねて読もう
短観と「主な意見」は、数字と議論を分ける
10月1日は日銀短観と、9月会合の「主な意見」が同時刻に公表される予定です。短観では足元の景況感だけでなく先行き、企業規模や業種による違い、設備投資計画も気になります。「主な意見」では、物価や賃金、景気をどう見ていたのかを確認したいですね。
短観が底堅く、政策委員の議論でも物価の持続性が意識されていれば、今後の金融政策への見方に影響する可能性があります。ただし、資料の公表日に新しい政策が決まるわけではありません。米国の金利や全体のリスク心理も重なるので、円だけの材料でドル円を説明しきらないようにしましょう。
RBAは金利の結果に加え、説明の変化も
RBAの政策声明は9月29日13:30、会見は14:30の予定です。金利をどう判断するかに加え、物価・雇用・需要のどこを気にしているのかに注目したいところです。10月1日の金融安定報告は、金融システムのリスクを見るための別の資料として読みます。
政策金利が動く場合も据え置かれる場合も、説明の変化によって豪ドルの受け止めが変わることがあります。豪ドル円なら、豪州側の材料に加えて円側の材料も必要です。二つの通貨の話を、一つずつ確かめていきましょう。

ゴールドは、金利・ドル・安心感を一緒に見る
物価の数字だけで、金の方向を決めない
物価の上昇が続いても、ゴールドが必ず上がるとは限りません。高めの金利が意識され、ドルも強まれば、利息を生まない金には重荷になり得ます。ただ、景気や地政学への不安が強まると、安全性を求める需要が重なる場合もあります。
物価が落ち着き、雇用も弱まる組合せなら、金利低下への見方が金を支える可能性があります。それでもドルの動きや、すでにどの程度織り込まれているかで反応は変わります。名目金利だけでなく、物価見通しを踏まえた実質金利も一緒に確認したいですね。ここで挙げたものは、結果を読むための条件であって、値動きの予告ではありません。
円建ての金は、ドル円の影響も受ける
ドル建ての金と円建ての金では、同じ週でも見え方が異なることがあります。単位をそろえた円換算の金価格は、ドル建て価格にドル円レートを掛ける関係なので、円高が進むと円換算では上昇が抑えられる場合があります。国内の店頭価格には手数料なども関わるため、換算値とそのまま同じにはなりません。
来週は、水曜日の米物価・消費、木曜日の日本企業の景況感、金曜日の米雇用をつなげて読むのが一つの手がかりになりそうです。発表直後の一方向の動きだけで結論を急がず、改定や説明まで読んでから、週全体の景色を確かめていきましょう。


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